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商圏分析 用語集
バッファ商圏とは、各メッシュの中心に存在する座標から任意の商圏範囲を設定し、その商圏内の数値をメッシュに持たせるというデータ処理の仕方です。学術的に一般的という訳ではないですが、エリアマーケティングの最前線・現場では時折採用されています。
エリアマーケティングでは、メッシュなどの集計単位でデータを分析することが多いのですが、消費者の行動範囲はメッシュという区画に限定されません。一般的に高層マンションが存在するメッシュや町丁目は、先に絶対数と構成比の話で見たようにターゲットボリュームは大きくなります。
そこで各小地域を商圏という単位で把握し、極端な値を「まるめる」と、地域傾向がはっきり見えてきます。バッファ商圏というのは、各メッシュの中心に存在する座標から任意の商圏範囲を設定(図1)し、その商圏内の数値をメッシュに持たせるというデータ処理の仕方です。学術的に一般的という訳ではないですが、エリアマーケティングの最前線・現場では時折採用されています。
図2は、バッファ商圏処理をしていない500mメッシュ単位の東京23区の人口分布です。それに対して図3は500mメッシュの代表点から半径1kmを設定し、1km圏内の人口総数を当該メッシュに再集計した値の分布となります。この表現の方が、ターゲット分布を大きく捉える際に見誤ることが少ないのではないでしょうか。
参考までに同じ1km圏でバッファ処理をした地図をご紹介します。図4は6歳未満人口の分布、図5は75歳以上人口の分布です。
◯バッファ商圏のさらなる応用
この考え方を応用した分析テーマに、チェーン企業の「出店余地エリアの検索」があります。自社店舗の売上や競合の店舗数も同様のバッファー単位で集計し、需要と供給のバランスから、どのメッシュの出店余地が高いかを知るというものです。
※当社のマーケットアナライザー(MarketAnalyzer™)では、出店余地エリア検索機能が標準搭載されています。
GISは単なる道具です。大事なのはどう使うか、出力された結果をどう読みとくかということです。当社は20年以上にわたる、2,000社へのエリアマーケティング支援で培ったノウハウがございます。皆様の課題をお聞かせいただければ最適な解決策とその選択肢をご提示できるかと思います。お気軽にお問い合わせください。