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久しぶりの北海道旅行! 旅行者回復率・人気周遊ルートは? 大型連休の北海道旅行、分析してみました(GW編)

2023年8月30日号(Vol.111)


こんにちは。アライアンスビジネス営業部の菊地です。
コロナ禍にともなう自粛からもようやく解放され、今年に入って旅行を再開する方も一気に増えてまいりました。

GWは北海道に行き、車で苫小牧、帯広、えりも岬、釧路などを訪れました。私のように総移動距離が約1200㎞とほぼ移動だけのような旅行日程を組む方は少ないかと思いますが、札幌近辺で旅行に行った方は多いのではないでしょうか。
また同じくGWに北海道に行ったという人は、北海道の遅めの桜も確認できましたか?北海道は本州と比べると桜の咲く時期も異なるので、来年のGWは北海道へ旅行もアリではないでしょうか。(写真がへたくそなのはご愛嬌)

雄大な山と桜のコラボレーション(富良野に向かう途中の車窓)

今回のコラムでは、
・アフターコロナで北海道への観光客はどの程度回復したのか
・都道府県別で見ると、どの県が一番北海道旅行に戻ってきているのか
・札幌周辺での周遊ルートは、どこが人気なのか

を、定額で人流分析し放題の「KDDI Location Analyzer」で調査した結果をお届けします。


■年代・性別による戻り率の違いは?

北海道を訪れた際に、新千歳空港の人の賑わいも、コロナ以前と近いレベルに戻ってきているように感じました。
体感的には戻ってきているものの、実際のところ、コロナ前と比べて一体どのように人が変化しているのでしょう? 当社がKDDI株式会社と共同開発・共同提供しているGPS位置情報を分析するGIS(地図情報システム)「KDDI Location Analyzer」を利用して分析してみました。

<分析方法>
調査期間:2019年GW(4月27日~5月5日)と2023年GW(4月29日~5月7日)
調査場所:新千歳空港
利用機能:来訪者属性分析
調査方法:2019年を100%として、2023年の戻り率を性年代別に計算

来訪者の集計範囲を新千歳空港に設定
来訪者の集計範囲を新千歳空港に設定


<2019年比・2023年GWの旅行者戻り率(性年代別)>
2019年比・2023年GWの旅行者戻り率(性年代別)


このように数字にしてみると、どの年代が戻りが早いのか一目瞭然ですね。
男女とも20~50代の方が多く戻ってきていることがよく分かります。
より細かく見ると、その中でも女性の場合、30~40代に比べて20代と50代の方の戻り率が10%ほど高いことも見て取れます。
30~40代はお子さんがいる比率も高いので、子連れの方の戻り率はそれ以外と比べると少し鈍い、ということも言えるかもしれません。

■都道府県別・北海道旅行戻り率ランキング!

続いて、2019年と2023年を比べて、どの都道府県からの来訪が戻ってきているのか、戻り率ランキングで発表いたします。

<分析方法>
調査期間:2019年GW(4月27日~5月5日)と2023年GW(4月29日~5月7日)
調査場所:新千歳空港
利用機能:来訪者居住地分析
調査方法:新千歳空港への来訪者居住地、戻り率上位10都府県を抽出 

<2019年比・2023年GWの旅行者戻り率上位(都道府県別)>
2019年比・2023年GWの旅行者戻り率上位(都道府県別)

なんと茨城県が1位という結果になりました。
しかも唯一コロナ以前よりも増加しているという推計結果に。

意外な結果に原因が気になって調べたところ、首都圏で新千歳空港への定期便がある空港は、羽田空港、成田空港以外では茨城空港のみのようです。
茨城の方にとって、北海道は旅行先として比較的アクセスがいい、と言えるのかもしれません。
(ちなみに海路だと大洗港→苫小牧西港へのフェリーもあるようです)

それにしてもこの戻り率、いったいどんな要因があるのか気になるところです。

■札幌周辺での周遊ルートは?

さらに札幌周辺での周遊状況を、KDDI Location Analyzer「6地点居住地分析」の回遊データを利用して分析してみたいと思います。

<分析方法>
調査期間:2023年のGW(4/29~5/7)
利用機能:6地点来訪者居住地分析


札幌市周辺周遊ルート分析


今回は札幌駅を起点とした「すすきの」「円山動物園」「小樽」への周遊状況を見てみたいと思います。
GW中の周遊ルートとして、利用者数順に並べると以下の通りとなりました。


<人気周遊ルートランキング>
札幌市人気周遊ルートランキング


やはり札幌駅からの交通の便がよい観光地へ訪問していることが分かる結果となりました。
また北海道ならではの生態系があるため動物園への来訪も多いのかと思っておりましたが、実際にはすすきのや小樽といった観光地のほうにより多くの人が集まっているという知見も得られました。

■さいごに

今回の調査では、北海道の新千歳空港と、札幌駅を中心とした観光地に焦点を当てて分析を行ってみました。

感覚でとらえていたことと、データから見ることができること。
同じものもあれば、少し体感や想像とは異なる発見もあり、面白い結果となりました。

今後も随時分析コラムをアップしていければと思いますので、テーマや分析地のご要望などございましたらぜひお寄せください。



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KDDI Location Analyzer(KLA)とは
auスマートフォンの位置情報データを用いることで、任意の場所における人流解析が、時系列や性・年代別、曜日別などの細かな属性で分析できるセルフ分析ツールです。
キャンペーン実施前後のボリュームや、その属性を調査でき、民間企業や地方自治体の観光施策をはじめ、小売流通店舗のイベント企画や、不動産企業の街づくり企画など、幅広い業界・業種でデータに基づく戦略的な意思決定に活用されています。


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