導入事例レポート
株式会社読売IS様
- 本社所在地
- 東京都中央区日本橋人形町3-9-1
- 事業概要
- 折込広告のトータルサービス、マーケティング、デジタル戦略提案・運用、イベント・ セールスプロモーション、メディアプランニング・メディアバイイング、クリエイティブ開発等
- 公式サイト
- https://www.yomiuri-is.co.jp/
【MarketAnalyzer🄬 5活用事例】
今後、広告提案の独自性をさらに高めていくために
クライアントの顧客像を捉える新たなデータや分析手法に着目。
ターゲット層のより深い理解を目指す。
地域密着型のエリアマーケティングを始め、デジタルメディア、マス媒体、交通広告やイベント等、企業のさまざまなプロモーション活動をサポートする株式会社読売IS様。折込広告のエリア最適化に、当社GIS(地図情報システム)MarketAnalyzer🄬を長きにわたりご活用いただいています。この度、より精緻なターゲット分析に向けて、新たにMarketAnalyzer🄬 5を追加導入いただきました。その経緯とデータ活用について、マーケティング部の西尾様と松本様にお話を伺いました。
→ 活用事例:人流データ編はこちら
皆様のお仕事内容をお聞かせください。
西尾様:
当社は読売新聞グループの広告会社です。中でも地域を細かく選定した販促プロモーションに強く、小売やサービス業等の店舗をかまえたクライアント(一部通販もありますが)を多く担当しています。なかでも、私たちはマーケティング部に所属しており、主に店舗をかまえたクライアントの販促プロモーションを提案するときのマーケット分析や、新規出店の際の市場分析や売上予測を含めてエリアマーケティングのサポートを行っています。
メディア開発本部 マーケティング部 担当課長 松本州平様(お写真左)
新聞折込分析用にカスタマイズした「MarketAnalyzer🄬」は
マーケティング部だけでなく営業部でも広く活用され、いまや折込提案に欠かせないツールに。
貴社向けのカスタマイズ版MarketAnalyzer🄬について
西尾様:
MarketAnalyzer🄬は、当社向けに新聞折込の分析をしやすい形にカスタマイズしたものを、もう20年以上活用しています。
一番使っているのは折込広告の配布エリア最適化で、マーケティング部だけでなく営業部でも多くの人が使っています。
他にも、地域統計データを使ってマーケット分析をしたり、どんな人がいるかのレポートを出したり、ターゲットが多く住むエリアを可視化したりします。
販促に向けたプランニングやエリア選定で簡易なものであれば営業自身が行い、マーケティング部では店舗開発向けのより精緻な分析案件で使っていくイメージですね。そうやって連携しながら提案を行っています。
松本様:
お客様の中には、私たちにご相談いただく前に、新規出店の候補地や自社店舗・施設周辺エリアの市場性を見るために、オープンデータから人口等の基礎データを収集し、時間をかけて手作業で集計されているケースもあります。
手作業の工数やデータの精度を考えると、システム活用の有効性を感じますね。GIS(地図情報システム)だと、商圏データは一通り入っていますしスピーディに精度の高い分析ができます。
手元ですぐに様々な統計データを地図上に反映でき、任意の範囲で分析・検証できる環境は、一般の事業会社には整っていないことも多いため、分析作業の効率化という意味でもお客様の役に立てる部分は多いと感じます。
地域や居住者の特性を直観的に把握できる自社のエリアクラスターデータと共に、
新たな分析軸を加え、さらなるターゲットの解像度アップを目指す。
新たなGIS「MarketAnalyzer🄬 5」導入について
西尾様:
ずっと使っているMKAはカスタマイズしているので、最近様々な機能がアップグレードされているMarketAnalyzer🄬 5(MKA5)を追加導入しました。
導入した理由は、クライアント企業のターゲット像をより精緻にしたかったからです。
当社には、「レジデント・キャラクター(レジキャラ)」というオリジナルのエリアクラスターデータがあります。これは、国勢調査の人口、世帯構成、居住形態、産業分類等、複数のデータをもとに、全国の地域を30のクラスターに分類した地域統計データです。レジキャラの活用で、お客様は商圏調査レポートの細かなグラフやデータを読み解かずとも、エリアの特性やターゲット層が直感的にわかるようになります。
「働き盛りアッパーファミリー」や「戸建て住まいシルバーファミリー」といったような明確なキーワードで分類され、分類ごとに端的な人物像がついているのですが、あれこれ見なくても要点がまとまっているので理解につながりやすいと評価の声をいただきます。
顧客データとレジキャラをマッチングしてターゲットのクラスターを設定し、そのクラスターに対し折込広告を実施。反響がよかったクラスターや効率のよいクラスターをもとに拡大(拡販)しているエリアを決めていくという一連の流れができつつあり、折込広告の展開では欠かせないデータになっています。
長年レジキャラを活用して折込広告のエリア最適化を行ってきましたが、近年ではエリアクラスターデータ自体が広告業界内で浸透してきたこともあり、何かしら新たな分析軸をプラスすることでターゲット(そこに住んでいる人達)の解像度をさらに高め、独自の提案につなげていく必要があると感じていました。
MKA5は、高度なエリア解析の機能がある点に加え、生活者の嗜好や意識といったサイコグラフィックデータも分析できる点に魅力を感じ、導入に至りました。
レジキャラは、主に配布プラン作成時や、小売店舗の周辺にいる人はどんな人かを示すような時に活用していましたが、今後はMKA5でライフスタイルやメディア接触のデータも分析できるようになるので、販促のプランニング等にも活用できるようになると思います。
統計データだけでなく、人流データ等の外部データも活用し
クライアントのターゲット像をより精緻に可視化できる「仮想ペルソナ分析機能」に着目。
MKA5は、どのような機能に注目していますか?
松本様:
ひとつは、仮想ペルソナ分析機能です。
別途導入している人流分析システム「KDDI Location Analyzer(KLA)」と連携して、店舗や施設の来訪者のペルソナを具体的に分析できる点が魅力です。
統計データから見た居住者の属性と、実際の来訪者(人流データ)の属性を比較することで、例えば「この年代は取れていない」といった課題が見えてくると思います。そういった課題をもとに、広告提案につなげていけると感じています。
西尾様:
簡単な多変量解析がMKA5内でできる点も良いですね。
これまでなかなか取り組めていなかった解析機能を使ったより深い店舗分析は、今後取り組んでいきたい領域のひとつです。
MKA自体は昔から使っていますが、今回MKA5を新たに導入し、様々なアップデートがあって正直びっくりしました(笑)。高度な解析機能が備わっていて「ここまでできるのか」と、その進化に驚いています。
今後の展望について
西尾様:
まずは、仮想ペルソナ分析機能を使ってクライアントの店舗や施設の商圏内に住む人たちのプロフィールを把握するところから始めたいと思います。仮想ペルソナ分析で導いた顧客像と、店舗の顧客データ等の属性のギャップから課題を設定し、それを解決する広告施策を立てていくことで、クライアントの皆様にとってもより納得感のある提案をしていきたいですね。
別途導入しているKLAで取得した店舗来訪者の居住地データや、もしくは顧客データ等、様々なデータが取り込めるので、そういったものを活用してさらなるターゲット像の精緻化につなげていければと思います。
(取材月:2024年12月)
■ GIS(地図情報システム)「MarketAnalyzer🄬 5」
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