導入事例レポート
大和ハウス工業株式会社様
- 本社所在地
- 大阪府大阪市北区梅田3丁目3番5号
- 事業概要
- ・建築事業(住宅等の企画・設計・施工・販売/商業施設、物流施設、医療・介護施設、法人施設の企画・設計・施工・リフォーム)
・都市開発事業(宅地・工業団地の企画・設計・施工・販売、再開発事業)
・海外事業(不動産開発事業)
・その他(環境エネルギー事業、医療・介護ロボットの販売等) - 公式サイト
- https://www.daiwahouse.co.jp/
お客さまの施設だけでなく他施設においても
利用者の属性や集患エリアを捉え、エリア戦略の提案に新たな価値をプラス。
大和ハウス工業株式会社の医療介護福祉分野のプラットフォーム・情報集積地として、全国の事業所への様々なサポートや社内外への情報発信を行う事業統括部 医療介護支援室。お客さまへの提案に際し、以前より公的統計や診療圏データの活用でファクトに基づく市場調査・立地調査を行っていましたが、今回新たにKDDI Location Analyzerの活用によりタイムリーな人流分析や医療介護施設の利用者分析を実施されました。さらに一歩踏み込んだロジカルな提案を実現できた経緯や具体的な活用について、医療介護支援室 室長の上野聖様にお話を伺いました。
【課題】 | 【効果】 |
人口動態や診療圏データ等の静的なデータだけでは、 調査エリアの人の流れや計画地周辺の他施設との 環境の分析が困難だった |
自施設、他施設含めた利用者の属性やどこから来ているか等、 お客さまのエリア戦略の新たな知見となるデータが取れ、 提案に説得力が増した |
コロナ禍で街の状況が見えにくくなった今、
ビジネスに影響する人の流れをタイムリーに知れることは
経営戦略提案の新たな武器となる
導入の経緯、決め手について
現状、建設予定地の市場調査にMarketAnalyzer™(エリアマーケティングGIS)を活用しています。MarketAnalyzer™には公的統計や診療圏データ等の静的なデータのみを投入しているため、エリア内の固定されたデータしか見られておらず、人の流れや他施設との競争環境等が分析しづらい課題がありました。
コロナ禍で様々な業界において新たな経営戦略の変革が必要になっている現在、人の動きをタイムリーに把握して、経営戦略の提案に活かしていく必要性を感じたため、人流の把握ができるKDDI Location Analyzerに興味を持ちました。
位置情報データを活用したソリューションは他にもありましたが、既に導入していたMarketAnalyzer™(KDDI Location Analyzerと連携可能なGIS)とのシナジー効果が見込めると感じたことが本システムを活用しようと思った一番の理由です。
活用について
当社のお客さまとなる医療機関様、医療法人様、民間の介護事業者様に対する、今後のエリア戦略や新しい診療圏調査に役立てています。
「来訪者居住地分析」機能により自施設への来訪者分析が容易にできますし、「3地点来訪者分析」機能では競合他社を含めた3地点における来訪者分析も可能です。
※画面はイメージです。大和ハウス工業様の実際の分析画面ではありません。
コロナ禍でテレワークが進み、都市部やオフィス街の人の流れが大きく変わっていますし、従来の経験則ではエリアの状況が非常に見えにくくなっている今、都心で開業しようと考えているお客さまには、発想の転換となるような情報が求められています。
KDDI Location Analyzerの分析データがあれば、施設周辺の人の動きや集患の状況などが明快に説明でき、お客さまの抱える疑問や課題に納得のいく提案ができます。これは大きなメリットです。
どこから、どれだけの利用者がいるのか
他施設を含めて地図上に可視化することは
次の一手をどこに打つか、どんな施設にするか等の
エリア戦略の有効な判断材料になる
利用後、社内外の反応は?
やはり、自施設や競合施設への来訪者の傾向をデータで把握でき、地図上に落とし込んで可視化できることは、お客さまにとってもメリットだと思います。
実際にどこから患者や利用者が来ているかは、お客さまもだいたい把握されているかと思いますが、明確に数値化されているわけではないので、データや地図で確認することで新たな気づきがあります。
例えば、既存の施設の利用者の居住地や傾向を分析することで、介護施設やサテライトの診療所などの次の一手をどこに打つかといったエリア戦略を立案する際にも、非常に有効な知見が得られます。“一般的に良い立地”ではなく、“自分たちの施設に来るお客さまがアクセスしやすい立地”が見え、よりお客さまの実情に沿った提案になるため、納得感が違います。
また、人の流れの傾向もつかめるため、例えば駅近の物件より、実は少し離れた物件の方が人通りが見込める、といった把握もできます。MarketAnalyzer™を活用し、診療圏情報や人口動態などのデータは読めているので、新たにKDDI Location Analyzerを活用することで、よりタイムリーで動的な人の流れの容易に把握できるようになったのは画期的な進歩です。
お客さまにとって“施設を開く”ことは大きな投資。ロジカルな判断材料を多く提供できることは、お客さまの満足度にもつながると思っています。
今後の展望について
少子高齢化が進む日本において、医療介護福祉は社会的な需要も高まるなか、様々な業種の新規参入も増えています。そんな中、他社と比べて差別化できるポイントとして、お客さまの課題や懸念をクリアにするロジカルな提案はますます重要になっています。
今後も、静的なエリアや診療圏データとともに、タイムリーな人の動きが見える動的なビッグデータの活用で、エリアの“今”を反映した明快な提案を進めていきたいと思います。
(取材日:2021年5月)
GIS(地図情報システム)「MarketAnalyzer™ Cloud」
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